#66

松本・弘法山古墳より

今年の7月、大阪の百舌鳥・古市古墳群が世界文化遺産に登録された。有名な仁徳天皇陵古墳をはじめ、文化財保護のため立ち入りができないものもある。一方で日本各地を見渡せば、地域の公園として開放され、まちのなかにすっかり馴染んだような墳丘も少なくない。

うず高く盛られた墳丘の上からは、街の風景を一望できる。地域の豪族たちは、自らの力を持って開拓せしめた土地を見渡せるように古墳を築いたとも言われる。かつての支配者の権力の象徴は、千年以上の時を経て、私達に非日常的な視点場を与えてくれる、まちの貴重な資源となっている。

2019.9.13 R.Saito