#36

文化的空地

地域における人々の生活または生業および当該地域の風土により形成された空地で、人々の生活または生業の理解のために欠くことのできないもの。愛知県大府市の溜め池は、1961年に愛知用水が整備されるまで地域の農業や生活を支える重要な水瓶だった。知多半島には大きな河川がないため、江戸時代の農地開墾にあわせて、丘陵地の谷をせき止めて農民が溜め池を築いた。大府市に現存するものは77箇所。うち農業利用のあるものが60箇所。9箇所が周囲を公園整備されている。これらの溜め池は農業利用、公園的利用のほか、調整池としての機能、生き物の生息環境としての機能、更には昔話や言い伝えの場所として、地域の文化を伝える空地となっている。写真は公園整備された場所。幼稚園が隣接する。魚釣り、遊び場として日常利用されている。

2016.11.10 A.Endo

#36の遠藤新さん(工学院大学教授)とは、かつて都市デザイン研究室の助手を一緒に勤めた盟友です。今は、新さん主査「空地アーバニズム研究会」にて、利用を縦軸、所有を横軸とする平面ダイアグラムにて空地の概念を共に深めています。文化的空地は都市構造の継承の必須要素です。2017年夏の日本建築学会では(多分)セッションやります!(窪田)

・工学院大学 まちづくり学科 遠藤新研究室