#19

ちょうど10年前
修士課程の学生だった2005年の夏、スイスでインターン生として働いていました。
僕は将来の進路について悩んでいました。
一人でアスコーナという小さな町を訪れ、その美しい水辺と住民の人懐っこい人柄、
石造りの魅力的な路地と別荘群の景観に心を打たれました。
丘をのぼって、山腹の教会にたどり着き、まちを見下ろしたとき、
まるで素敵な人と出会い、恋をするような感情の高ぶりを感じました。
「どうしていい風景をみてこんなに幸せな気持ちになるのだろう」と思った瞬間、
「一生を風景に捧げよう」という想いが心底こみ上げてきたのです。
何かふっきれる感じで。理由は分かりません。
そのときの風景は目に焼き付いていて、ときどき、あの時の決意とともに思い出します。
(写真 2005年7月9日に撮影)

2015.7.3 K.Yamaguchi

#19の山口敬太さん(京都大学社会基盤工学科景観研究室助教)は、土木学会・建築学会・都市計画学会の三学会で受賞という稀有な研究者です。緻密な研究的視座に立脚し、人生への情熱が迸る、 山口さんの風景の感得と読解に憧憬します。(窪田)

山口敬太さん個人ブログ
・<最新刊>田路貴浩・齋藤潮・山口敬太編著『日本風景史 ヴィジョンをめぐる技法』昭和堂

分野という概念を超えて、密にやりとりさせていただいています。
・第1回地域デザイン研究会講師「復興を契機とする都市ヴィジョン実現の実際 – 神戸市河川沿緑地の形成にみる水害・戦災復興」
・合同研究室会議@宮島